ストアのコピー
ストアコピータスクでは、あるストアの内容を別のストアにコピーすることができます。 同じ アーカイブマネージャ システム内でストアをコピーでき、 別の アーカイブマネージャ システムとの間でストアをコピーすることもできます。
ストアコピータスクを作成するには、コピー元(ソース)とコピー先(ターゲット)、両方のストアが必要です。
ストアコピータスクは、作成元のストアに関連づけられます。 このストアは、コピー元のストアかコピー先のストアです。最初はコピー元ストアですが、タスクが実際に作成される前に変更される可能性があります。
ストアを別の アーカイブマネージャ システムとの間でコピーするときは、一般に、データを「プッシュ」するときより「プル」するときのほうがパフォーマンスが良いことを覚えておいてください。言い換えると、「回線上」で読み取り、ローカルで書き込むほうが通常、ローカルで読み取り、「回線上」で書き込むよりも速くなります。
注: ソースとターゲットのストアは同じタイプであることが必要です。たとえば、 NTFS オルタネートデータストリームを使用する比較的古いストアをコピーする場合、同じタイプのターゲットストアが必要です。その場合、ストアは、作成時に NTFS専用メディアレイアウトを使う (下位互換性のみ) オプションを選択する必要があります。これは、このソフトウェアのバージョンが比較的新しい (4.x) の場合には関係がなく、そのため、ソフトウェアで NTFS専用メディアレイアウトを使う (下位互換性のみ) オプションは使用できないことがあります。
ストアコピータスクの作成
両方のストアが存在する場合、ストアコピータスクを関連づけたい アーカイブマネージャ コンソールツリーからストアを選択し、 ストアタスクの作成 アクションをクリックします。このアクションで ストアコピータスクの作成 ウィザードが開き、選択されたストアは ストアコピータスクの作成 画面の ソースストア ウィンドウに表示されます。 この アーカイブマネージャ サーバに設定された他のストアは ターゲットストア ウィンドウに表示されます。 参照 ボタンをクリックして別の アーカイブマネージャ サーバ上のストアを選択します。
ソースとターゲットのリストを逆にするには、双方向の矢印ボタンをクリックします。この操作をするのは、 ソースストア ウィンドウに表示されたストアを実際にターゲットストアにしたい場合などです。
ターゲットストア ウィンドウからターゲットストアを選択します。 ソースストア ウィンドウの強調表示されたストアが ターゲットストア ウィンドウの強調表示されたストアにコピーされます。 次へ をクリックして操作を続けます。
このストアにアーカイブが2つ以上ある場合 (たとえば保護プランが2つ以上このストアに書き込みをしている場合)、すべてのアーカイブまたはアーカイブのサブセットをコピーできます。 次へ をクリックして操作を続けます。
コピーするリカバリポイントを設定 画面で、すべてのリカバリポイントをコピーするかまたは最近のリカバリポイントのみコピーするか選択できます。選択後、 次へ をクリックして操作を続けます。
タスク名のコピー 画面でこのタスクにわかりやすい名前をつけ、 次へ をクリックし コピータスクのスケジュール 画面に進みます。
このタスクは自動的に実行するようにスケジュールを設定でき、また、 次へ をクリックして スケジュールなし というデフォルトを受け入れることもできます。 タスク スケジューラの タスク タブで 別のユーザーとして実行 アカウント情報を変更するのでなければ、タスクは現在ログオンしているユーザとして実行されます。
ストアコピータスクの追加ウィザードが完了しました 画面で、ストアコピータスクの設定を確認します。変更を加える必要がある場合は、 戻る ボタンで前に戻ります。設定に問題がなければ、 完了 ボタンをクリックします。プランを実行するため指定したアカウントのパスワードを聞かれます。パスワード入力後、タスクが作成され、 ストアコピータスクを作成 ウィザードが閉じ、新しいタスクが、タスクが作成されたストアのストアタスク結果に表示されます。
ストアコピータスクを使う3つの一般的シナリオ
ローカルドライブストアをリムーバブルストレージのストアにコピー
良いバックアッププランはたいてい、バックアップメディアをオフサイトの場所に置いています。ストアコピータスクは、たとえば、週1回、最近のリカバリポイントを各アーカイブからコピーするだけで、リムーバブルディスクや USB ストレージで多くのウィークリーバックアップを可能にするよう実行する設定にすることができます。
あるアーカイブマネージャサーバから別のアーカイブマネージャサーバにストアをコピー
前記のとおり、パフォーマンスが良くなるのは、データを「プッシュ」するときより「プル」するときです。最適なパフォーマンスを得るには、データのコピー先である アーカイブマネージャ サーバでストアコピータスクを作成する必要があります。タスク作成時、 ストアコピータスクを作成 画面で双方向矢印をクリックし、ローカルストアを ターゲットストア にします。 参照ボタンをクリックし、 ソースストア の別の アーカイブマネージャ サーバでストアを選択します。
リモートサイトからストアをシード
このソフトウェアは、ソースベースのデダプリケーションを採用しています。この方法では、データ処理がサーバのネットワークに分散され、デダプリケートされたデータだけが、LAN または WAN を通してストアに移されます。リモートオフィスで、システムのベースライン実行時に、デダプリケートされたデータが遅い WAN リンクを大量に転送される場合、帯域幅ボトルネックによりベースライン実行時間が許容範囲を超えるほど長くなることがあります。ただし、ベースライン実行が完了すると、後の実行で、ストアにすでにあるアイテムはスキップされ、新しいデータと変更されたデータのみ処理されます。アクティブデータのうちデダプリケートされたバージョンのみ WAN 経由でストアに転送されるので、バックアップウィンドウが大幅に縮小され、 WAN を介したリモートシステムの保護が現実的なものになります。 リモートオフィスでのシステムのベースライン実行を促進するには、デダプリケートされたデータを、リモートシステムに直接接続されたリムーバブルストレージデバイスに保存してから、 アーカイブマネージャ サーバの場所に送り出してそこで同期をとることができ、このようにして、将来のためにストアを「シード」することができます。
リモートサイトからストアをシードするには、次のようにします。
- プランを使用するようにリモートサイトのストレージを設定します。
リムーバブルストレージデバイスを、保護しようとするリモートコンピュータに接続します。 USB 接続なら、サーバは少なくとも USB 2.0 をサポートする必要があります。これは、 コンピューター のウィンドウにローカルドライブ文字、たとえば H: と表示されます。ドライブのルートを共有し、「フルNTFS」パーミッションを ドメイン管理グループ に割り当てます。代わりりに、 アーカイブマネージャ からシェアにアクセスできる場合は、 NAS デバイスをシェアで設定することもできます。
- リモートサイトのシェアにストアを追加します。
アーカイブマネージャ で ストア フォルダをクリックし ストアの追加 アクションを選択します。 ストア追加ウィザード で、 ネットワークドライブ を選択し、リンクをクリックしてネットワークドライブをマッピング (またはネットワーク位置を追加 ) します。リムーバブルストレージデバイス上のシェアにドライブをマッピングします。マッピングされたドライブのドライブ文字を選択し、シェアへの UNC パス、たとえば、 \\<リモートコンピュータ名>\<シェア名> を入力します。マッピングされたシェアは、 ネットワークドライブを選択 ウィンドウに表示されます。シェアを選択し、 次へ をクリックします。 ストアに一意の名前 (たとえば、永久ストア名と ‘_temp’) をつけます。 次へ をクリックします。ストアを作成するため、 今すぐ準備 をクリックし、 ストア追加ウィザード を完了します。
- リモートコンピュータの保護プランを追加します。
アーカイブマネージャ で リモートコンピュータ フォルダを展開し、 すべてのコンピューター グループを選択し、 コンピュータの追加 を右クリックして選択します。リモートコンピュータはマシン名または IP アドレスで追加します。 (注: Exchange と SQL にはマシン名が必要です。) 新しく追加したコンピュータをクリックします。 アクション ペインで 保護プランの作成 を選択します。保護プランウィザードで操作を進めていきます。プランにパーマネント名をつけます。プラン名は変更されません。目的のフォルダを追加し、ステップ2で作成したストアを選択・使用します。
- プランを一度実行します。ベースラインが生成され保存されます。
- ストアのアイテムが確認されるように、プランを少なくとももう2回実行します。
- パーマネントストアを実行するようにプランを設定します。
保護プランが完了したら、アーカイブマネージャ の リモートコンピュータ 、 すべてのコンピューター でリモートコンピュータを選択します。センターページにプランが表示されます。プランを強調表示します。 アクション ペインで プラン設定 を選択します。 設定 タブで, 変更 ボタンをクリックします。使用できるストアのリストからパーマネント(シードされた)ストアを選択します。 OK をクリックし、もう一度 OK をクリックします。
- システムトレイの「ハードウェアの安全な取り外し」アイコンで USB デバイスを正しく取り外します。このアクションは削除前にバッファをクリアします。 USB デバイスを取り付け、 アーカイブマネージャ サーバに接続します。
- アーカイブマネージャ のストアリストから、リムーバブルメディアのストアを削除します。この時点でデバイスパスが正しくないためです。
アーカイブマネージャ でストアを選択します。 アクション ペインで ストアの削除 を選択します。デフォルトを受け入れ、将来のためデータをメディアに維持します。 続行 をクリックします。
- アーカイブマネージャ をストアに再接続します。
アーカイブマネージャ で ストア を選択します。 アクション ペインで ストアの追加 を選択します。ストアが リムーバブル USB デバイスのルートにある場合、 ストア追加ウィザード で ディスクドライブ を選択し、 USB ドライブのドライブ文字を選択します。 次へ をクリックします。 ストレージ名 ウィンドウで 既存のものを使用 ラジオボタンを選択します。フィールドがアクティブになり、ここで USB デバイスのストアを選択できます。 OK をクリックします。 次へ をクリックし、 再接続 ボタンをクリックし、 完了 をクリックします。 ストアが USB デバイスのフォルダにある場合、 ディスクドライブ は選択せず、 ファイルフォルダ を選択し、リンクをクリックしてフォルダを選択します。 ストアを含む USB デバイスのフォルダを参照し、ストアとの再接続を完了します。ストアが NAS シェア上にある場合、 ストア追加ウィザード で ネットワークドライブ を選択し、ストアを含むフォルダを参照し、ストアとの再接続を完了します。
- ストアコピータスクを作成し、リムーバブルデバイスのストアをパーマネントストアと同期します。 (まだパーマネントストアを作成していない場合はここで作成します。)
アーカイブマネージャ でリムーバブルメディアのストアを選択します。 アクション ペインで ストアタスクの作成 を選択します。 開いたダイアログボックスで ストアコピータスクの作成 を選択します。ソースとターゲットのストアを選択します。ソースストアはリムーバブルメディア上のストアです。使用可能なストアのリストからターゲットストアを選択します。ターゲットストアは、プランに将来使用されるパーマネントストアです。 次へ をクリックします。 デフォルトの選択はそのままに、すべてのアーカイブをコピーします。 次へ をクリックします。デフォルトを選択しすべてのリカバリポイントをコピーします。 次へ をクリックします。 ストアコピータスクのデフォルト名を受け入れ、実行時に使用されるタスクの正規の資格情報を入力します。
- ストアコピータスクを実行します。
アーカイブマネージャ で、リムーバブルメディアでストアが選択された状態で アクション ペインの ストアタスク をクリックします。 中央のペインでストアコピータスクを強調表示します。ストアコピータスクを右クリックし、 実行 を選択します。
- 新しいストアにプランを実行します。必要ならプランのスケジュールを設定します。
- 新しい設定が正常に働くことを確認できれば、 アーカイブマネージャ からリムーバブルデバイスのストアを削除してもいいでしょう。
アーカイブマネージャ でリムーバブルデバイス上のストアを選択します。 アクション ペインで ストアの削除 を選択します。デフォルトを受け入れ、将来のためデータをメディアに残すか、内容を永久に削除します。削除しているストアに間違いがないか確認します。間違ったストアならパーマネント保護プランのデータが失われる恐れがります。 続行 をクリックします。